酸素発生器を自作できない理由

酸素を濃縮する酸素発生器は、様々なメーカーが製品を販売しています。しかし酸素の濃縮には、窒素を吸着するゼオライトや空気を圧縮するコンプレッサーが必要となるため、個人で酸素発生器を自作することは基本的に不可能です。
酸素発生器を個人で自作した例としては、インドで新型コロナウイルスが大流行した際にマヘッシュ・バンディ准教授が酸素を濃縮する装置を手作りしたニュースがあります。
(参考:手作りの酸素濃縮装置|沖縄科学技術大学院大学)
しかし、上記の装置では窒素を除去するゼオライトやシリカゲル製の空気フィルターが使われており、酸素濃縮の経験がない個人が真似することは難しいでしょう。
酸素発生器の仕組み
現在販売されている酸素発生器は、PSA式と呼ばれる方式が主流です。PSA式は吸着型も呼ばれ、窒素を吸着するゼオライトと呼ばれる物質を使って酸素を濃縮します。
ゼオライトを使って酸素を濃縮する際には、コンプレッサーで加圧と減圧を繰り返します。コンプレッサーは動作音が大きいため、酸素発生器を近くで使用するとうるさく感じる場合があります。
酸素発生器の使い方

一般的な酸素発生器の使い方を、詳しく解説します。
1.タンクに水を入れる
酸素発生器本体に水を入れるためのタンクが付属しています。電源を入れる前に、まずタンクに水を入れましょう。水を入れる際には、MAXラインを超えないようにしてください。
2.吸入チューブを取り付ける
本体のチューブ差込口に、付属品の吸入チューブを取り付けます。チューブは製品によって異なりますが、ヘッドセットタイプ・鼻用タイプ・二人で使用するための二股タイプなど様々な種類があります。用途に応じて適切なチューブを選択しましょう。
3.電源を付けて使用時間を設定する
電源ボタンを押すと、酸素発生器が酸素を発生させます。電源オン時に使用時間を設定しておくことで電源の切り忘れを防げます。
4.空気流量で酸素濃度を調節する
酸素発生器が供給する空気の流量を調節することで、酸素濃度が変わります。一般的な酸素発生器では空気の流量が多いほど酸素濃度は低く、空気の流量が少ないほど酸素濃度は高くなります。用途に応じて適切な酸素濃度を設定しましょう。
5.チューブを装着し酸素を吸入する
チューブを顔に装着し、酸素を吸入します。装着するアタッチメントは、マスク・鼻チューブ・ヘッドセットなど様々なタイプがあります。アタッチメントを適切に装着することで、効率よく酸素を吸入できます。
酸素発生器を使う際の注意点

酸素は燃焼を助ける働きを持ちます。酸素発生器の使用時は、煙草・蚊取り線香・ストーブ・コンロなど火器を近くに置いてはいけません。
また、酸素濃度を高めるゼオライトは湿気や煙が多い場所だと働きが弱まります。酸素発生器の使用場所は、台所・浴室など湿気が高い場所を避けてください。
さらに、酸素発生器のフィルターが目詰まりするとコンプレッサーが冷却されないため故障の原因となります。酸素発生器の置き場所はハウスダストが少ない場所を選び、フィルターにゴミが付かないように注意して下さい。
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