充電式カイロは危ない?
充電式カイロは電気式カイロとも呼ばれる、充電すれば何度も繰り返し使うことができる防寒グッズです。使い捨てカイロと比べて暖かくなるまでの時間が早く、温度を一定に保つことができるため手軽に暖を取れるガジェットとして人気です。
しかし充電式カイロには、SNSやインターネット等で「危ない」という評判があります。充電式カイロの危険性について解説します。
発火や爆発の危険性
多くの充電式カイロは、リチウムイオンバッテリーを搭載しています。小型で大容量の電気を蓄えることができる便利なリチウムイオンバッテリーですが、高温や衝撃などに弱いという欠点があります。もし誤った使い方をしてしまうと、発火や爆発する危険性があります。
経済産業省のリコール情報では、充電式カイロの発火事故は2014年に発生しています。それ以降で発火事故の報告はないですが、他のリチウムイオンバッテリー搭載製品も含め、事故の多発を受けて2019年より電気用品安全法(PSE法)の規制対象になりました。
PSEマークを表示するためには通常使用時の安全性はもちろん、落下や異常高温などの誤使用時の安全性についても試験が必要です。現在は、PSEマークを表示していない粗悪な製品の流通を禁止することで、発火事故を予防する措置が取られています。
低温やけどの危険性
低温やけどは、熱湯がかかった時などに起こる高温やけどよりも低い温度で発生するやけどです。 44~50℃前後のものに皮ふが触れ続けることで発生します。
充電式カイロの多くは、35〜55℃前後まで発熱するため、使い方を間違うと低温やけどの危険性があります。
しかし、一般的な使い捨てカイロでも平均で50℃前後の発熱となるため、低温やけどの危険性は充電式カイロだけの問題ではありません。
安全に充電式カイロを使用する方法は?
充電式カイロの使用においては、間違った使い方をすると、発火や爆発、低温やけどの危険性があります。しかし、充電式カイロは手軽に暖をとることができる便利なガジェットであり、使用したい方も多いはず。
そしてPSEマークが表示されているとはいえ、間違った使い方を続けることは安全上よくありません。そこで、安全に充電式カイロを使用する方法を解説します。
異変を感じたら使用を中止する
リチウムイオンバッテリーが発火や爆発する前は、バッテリーの膨らみや焦げ臭い匂い、異常な発熱など何らかの兆候を示す可能性が高いです。
充電式カイロを使用する際、いつもと違う匂いや感覚を感じたら、すぐに使用を中断しスイッチを切りましょう。特に異常な発熱が続くと、本体が変形してしまいスイッチが切れない恐れがあるので注意が必要です。
落下や衝撃に注意する
リチウムイオンバッテリーは、衝撃に弱いという特徴もあります。落下させて衝撃を与えると、バッテリーが変形して、発火・爆発する危険性があります。
もしも充電式カイロを落としてしまった場合は、バッテリーを見てチェックすることが大切です。バッテリーの膨らみや焦げ臭い匂い等の異常が見られる際は、直ちに使用を中止しましょう。
評価の高い人気の製品を選ぶ
充電式カイロは人気製品のため、数多くのメーカーが充電式カイロを製造・販売しています。安価な製品の中には、安全性を軽視した粗悪な製品が紛れ込んでいる恐れもあります。
充電式カイロを購入する際は、できれば評価の高い製品を選びましょう。安全性を軽視した粗悪な製品であれば、必然的に評価が低く人気もありません。実際に使っている人が多く、評価の高い人気の製品を選べば間違いないでしょう。